<続>ゆきんこ
そこにはムシャムシャとあたしのテリヤキを頬張る敦志。
「勝手に食べんなっつったじゃん」
半ば怒り。
「ポテトを、ね?テリヤキ駄目とは言われてねー」
「…んじゃあたしが敦志の食う」
あたしは敦志の向かいの席について、敦志のテリヤキの包みを剥がそうと取り掛かる。
「あ、それは駄目」
「はあ?」
「こっちが美香のだろ?」
意地悪く笑って元々あたしのテリヤキをあたしに差し出す。
「………」
しばらく悩んだあげく。
「やっぱやだ。あたしが敦志の食う」
という結果に到達。
だって、だってそのテリヤキは。
敦志の食いかけだから。