<続>ゆきんこ

猫背だけど、溜め息は出すだけ出したって感じのいつもの声。

「は?」

またしても主語がなくて、あたしには会話不能だった。

「・・・や、マジで・・・」

そこで、敦志がふらっとあたしに近づいた。

肩を捕まれ、一気に距離が縮まる。



つまり、顔の距離も近づいたわけで・・・



「っ・・・?!」

何か突然の、キス、だった。





主語が無い言葉の上にこの行動では、全く意味が解んない。

頭がついていかない。



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