神様と呼ばれた私
「ウィルに、モーズ…。2人とも良い名ですね。」
「照れるぜ♪」
「ありがとうねぇ。」
少年は、歯を見せていひっと笑い、老婆は、穏やかににこりと微笑んだ。
その、対照的だが、温かな笑顔を見て、私の心の底が、またじんわりとなった。
今日は、なんと素晴らしい日か…。
こんな気持ちになったのは、何百年ぶりだ。
少年…、ウィルと出会ったことで、モーズにも出会い、名前を付けてもらい、こうして笑いあう。
本当に…、本当に、なんと幸せなことだ。
ふとしたきっかけで、諦めていたものを、もう1度 手に入れることができた。
そう思うと、更に心がじんわりとなり、いつの間にか、頬に冷たいものが伝っていた。