ほんとうに大切なもの
ユウヤのサプライズもあり私の心はユウヤに奪われた。

グラスを合わせ
「おめでとう」
そう言ってくれた。
シャンパンにも、ユウヤにもすっかり酔ってしまっていた。

「ユウヤありがとう。一生忘れない。大好きだよ。」

普段、大好きなんて口にしたことないのに、酔いに任せて発してしまった。
私ってちょっとイタイ?

「メグに喜んでもらえて俺は嬉しいよ。」

記念に携帯で写真を撮った。
またひとつ店での思い出が増えた。


しばらくして再びユウヤは席を立った。
今度はユウヤの客が来たようだ。
その隙に私はあまりの嬉しさをサヤちゃんに伝えたくて、店内でメールを送信した。


―ユウヤからシャンパンのプレゼントもらっちゃった。サイコー


返事はすぐには来なかった。



一人で席で飲んでるときにふと思った。
こんなサプライズをしてくれるなんて…今度は私がお返しをしてあげなくちゃ
ユウヤの喜ぶ顔が見たいよ。



数時間が経ち私たちはN&Yを後にした。

浮かれた気分のまま私たちはそれぞれ帰路についた。



家に帰るとまた一人、余韻に浸っていた。
でも浸っている時間はあっという間に過ぎた。

”ユウヤの喜ぶ顔が見たい”
”もっとお店に行って会いたい”

そんなことで頭がいっぱいだった。
そのためにはお金がいる。頑張って働かなきゃ・・・。
今回N&Yに行っただけで、給料の3分の2は使った気がする。
今のだけじゃ足りない・・・・。

私はなんとか早くお金が欲しい・・・
そう思い、ふと職場の別のスタッフが話していたのを思い出した。



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