ほんとうに大切なもの
家に帰り、自室に入り2台になった携帯を眺めた。

いつもの携帯と――――――、正人専用の携帯――――――。

私の携帯の待ち受け画面にはユウヤの顔が…
もう一台の携帯はユウヤそっくりの正人へつながる携帯…
なんとも複雑だ。


ボーっとしていると、私の携帯が着信音を響かせた。

画面には”ユウヤ”と表示されている。

私はドキッとした。

「もしもし…」

「あ、メグ?久しぶり。」


受話器から聞こえるのは、正人の声そっくりのユウヤの声…
いや、本物のユウヤの声…

「ユウヤ、久しぶり。元気?」

気分はさっき会ったばかりの気分だ。


「おぅよ!!最近メグ、店に来てくんないから寂しくて電話しちゃったよ。
 何で来てくれないんだよー。」

ユウヤがそんなこと言ってくるなんて…

「ごめんね、仕事がいろいろ忙しくて…。今度近々お店に行くから待っててね。」

「うん、楽しみにしてる。そうだ、メシでも食ってから店に一緒に行こうか?」


いわゆる同伴ってやつだ。

「いいの?行く行く!!じゃぁ、また連絡するね。」

「おう、またね。」


手元には500万かぁ~
シャンパンでも卸そうかな~
さっそく使う気満々だ。 私って悪い女なのかも・・・と思いながら
やっぱりユウヤがいいと思う自分がいた。
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