キミが大好きだから〜陽菜へ〜

会社でマネージャーの紺野に小言を言われたけど、遅れた原因が学校だということでなんとか機嫌を直してやんの。


ったく。


これは絶対に女だと思ってたな。


しかもそれは社長直々の見張りだろう?


やんなるよな。



「haru、来週だからな。あんまり遊びまわるなよ」


「なんだよ、それ」


「haruのイメージ考えろ」

紺野がこんなにピリピリしてんのは来週、俺、いや「アーティストharu」の素顔披露パーティーがあるからだろう。


「なぁ、今更披露、って何の意味があるんだよ」


「haru、往生際が悪いぞ。今度のタイアップの話が上がってるこの時期にネットでお前の名前を語る奴がちらほら出てきて、イメージダウンにつながるから…」

「はいはい」



俺は紺野の話を聞くのを途中で打ち切ってスタジオの扉を閉めた。
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