キミが大好きだから〜陽菜へ〜

曲の途中、ヒカリが俺に一瞬耳打ちする。


「ほら、カズマの彼女」


って。



見ないようにしてた俺の目が、


再び彼女の元へと戻る。



さっきはちらっとしか見えなかったけど。



まるであのときのように。


あの披露パーティーのときのように。


陽菜はカズマの隣でくっつくように俺の方を見てる。




絶対違うってわかってるのに。


なんで、こうも黒い嫉妬心が小さく染みをえがいてくんだろう。



きっと俺が弱いから。



俺はキミを守るため、強くなる。



だから、聴いてほしい。



俺の気持ち。



俺の決意。




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