キミが大好きだから〜陽菜へ〜

俺が向けたその視線の先には


男に手をつかまれて嫌がってる陽菜の姿があって、


俺は


隠さなきゃいけないとか、


自分がharuであるということとか


全部吹っ飛んでしまってて。



気づいたときには、その男の腕をつかんでねじり挙げてた。




陽菜に何するんだよ。





「ハルト?」


陽菜もびっくりしたのか、俺の名前を小さくつぶやく。



男はびっくりしながらもやばいと思ったのかどこかへ行ってしまった。



陽菜の目に少し涙がたまっている。



怖かったんだろう。



俺はたまらずに彼女の腕を引っ張って外の廊下へ出たんだ。



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