キミが大好きだから〜陽菜へ〜
席に戻ると、ヒカリは何もなかったようにしている。
ただ、さっきよりコップのアルコールがどんどん減っていってるような気がする。
「ヒカリ、やめとけ」
けど、ヒカリは俺をチラッと見るだけでやめようとはしない。
なんか、こいつ変だ。
「おい、紺野。カズマを呼んで来い」
不意に社長がカズマを呼んだ。
なんだ?
呼ばれたカズマに社長が何か耳打ちをしている。
カズマは困ったように笑うと、またもとのところに戻って。。。
「陽菜ちゃん!」
陽菜、ちゃん?
あの社長が陽菜ちゃん?
お酒も入って上機嫌の社長が呼んだのは、陽菜だった。
俺は嬉しくて、
どんな理由だろうと、陽菜が近くにいることが嬉しくて、
ただ、紺野がさすがに何かに感づいたのか、陽菜をちらちら見ている。
そっか。。。
名前教えてたもんな。