キミが大好きだから〜陽菜へ〜
「ハル…」


「俺は今だけ楽しけりゃいいの!大丈夫!仕事には迷惑かけるようなことはしないから」


カズマは完全に「兄貴」の顔になって呆れてる。


「まぁいい。また今度話そう」


帰りかけるカズマに俺はとっさに聞いていた。


(今日カフェで誰と話してたんだ?)


こう聞くはずだったのに、なぜか俺の口から出たのは

「カズマ!お前好きな女いるの?」


直球ストレートに我ながらビックリ。


でも言いながら一瞬で奴の答えはわかってた。


あんな顔、大事な人がいないとしないぞ。多分。



カズマは振り返って少し笑ってから、一言答えた。



「いるよ」



…なんて顔するんだよ。


俺が女ならあんな切ない表情、絶対惚れるぜ。


てか、どんな女なんだよ。

俺は無性に聞きたくなった。


そこは弟としての責任でしょう!
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