キミが大好きだから〜陽菜へ〜
「さみっ」
物音ひとつしない部屋の中は
さすがにこの格好じゃ、寒いだろ。
俺は、リングを握り締めて、陽菜のベッドに向かった。
起きてるかな?
・・・・・・
そりゃ、まだ寝てるか・・・。
思わずふっと笑いが出る。
自然に俺の手の先が陽菜の髪に触れた。
さっきまで、もっと深く彼女に触れてたのに。
俺の心臓はまた静かに鼓動を早くするんだ。
あぁ。
こんなに愛しい存在ってあるんだな。
俺はもう一回ほの明るい寝室のライトで指輪を眺めてから、
再びベッドにもぐりこんだ。
明日彼女が起きたら。
明日の朝が来たら。