キミが大好きだから〜陽菜へ〜
それでも、
なんだか、そのまま彼女が空に吸い込まれていってしまうような、
さっき感じたあの妙な感覚が急によみがえってくる。
陽菜・・・?
「お客さん?」
運転手に声をかけられはっとした俺はようやく意識を取り戻す。
吸い込まれそうになってたのは俺かな?なんて。
俺はもう一度陽菜を見つめた。
口から自然と出る言葉をそのままに。
そのままに、キミに伝えるために。
「愛してる・・・行ってきます」
少し大きめに口を動かした俺の言葉、伝わってるだろうか。
俺は手を振ってタクシーに乗り込んだんだ。
陽菜、好きだよ。
世界で一番、愛してる。
誰よりも何よりも・・・