キミが大好きだから〜陽菜へ〜
「なら、いいんだ」
「なんだよ?」
行きかけるカズマの腕を掴んでたずねた。
カズマは言うかどうか迷ったような素振りを見せてから、
「アイツ、今連絡取れないらしいんだ。だから今日会社もばたばたしてる」
ヒカリが?
そういわれれば、俺が会見開くというのもほんの一部の人間しかまだ知らないはずなのに、ここまで会社がぴりぴりした空気に包まれているというのは・・・そういうわけだったのか。
「とにかく、お前は今夜のことだけ考えてろ」
なんだか嫌な予感がする。
「俺、ヒカリに連絡とってみる」
「お前は余計なことするなよ。何もしなくていいから」