キミが大好きだから〜陽菜へ〜

机に広げられたのは、



何冊かの雑誌と書類。



表紙にはアメリカ留学の文字が。



「これ、陽菜の部屋で見つけたんです。私も正直知らなくて」



彼女の声が徐々に涙声に変わる。



「陽菜・・・留学を考えてたんだ、って。きっと陽斗さんについて行こうって思ってたのかな、って・・・」



雑誌に伸ばしかけた手をもう一度ぎゅっと握り締めた。



******


「何お前にやにやしてんだよ?」


「え?してないよっ」


「何?なんかあんの?」


「ん~~・・・・また後でねっ」


******


あの最後の夜の記憶が俺の中によみがえった。



もしかして、あのことって・・・?



これのことだったのかよ・・・。



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