キミが大好きだから〜陽菜へ〜
「すごく似合ってる!」
と女の子が笑って、つられて俺の顔も緩んだ。
彼女はスタッフの友達だと言うこと。
アメリカへは留学で来てるということ。
正直、今日のパーティーの目的はよく知らないまま誘われたということ。
アメリカへ留学・・・
という言葉に、俺の中のアンテナが小さく震えたけど、
俺はつとめてそれを表面に出さないように努力していた。
けど、
シオンという名のその女の子は、
なんとなく、「彼女」を俺に思い出させて。
俺はシオンの姿を無意識に目で追ってしまっている。