キミが大好きだから〜陽菜へ〜
「おい、haru飲みすぎだぞ」
紺野にゆすぶられて俺は目を開ける。
いつの間にか浅い眠りに入ってたんだろうか。
「今、水持ってくるから待ってろ」
紺野が席を立ってキッチンの方に向かった。
俺はまだ麻痺している頭を上げて、大きく息をつく。
すっかり夜も更けた窓の外には、
月が丸くあがっていた。
「大丈夫、ですか?」
少しひんやりした手がおでこに当たって、
俺は一瞬ビクッとしたけど、
これは夢なのか現実なのか。
それが「彼女」の声に聞こえたんだ。
・・・陽菜っ!