キミが大好きだから〜陽菜へ〜
メールは続く。
「・・・・・・陽斗、元気か?
お前が苦しんでるの、紺野から少し聞いてる。
俺、今度副社長になることになった。
責任は重くなるけど、やりがいも感じてる。
自分がどこまでできるのか、毎日不安との戦いだけどな」
・・・・なんでもできるあいつもこういうこと考えてるんだ・・・
久しぶりのカズマの言葉がひとつずつ俺の胸に飛び込んできて、
まるで時間がゆっくりリバースされていくように感じる。
最後、「それじゃ、日本で待ってる」と締めくくられた本文の後、
数行あいて添えられた言葉に、戻りかけた俺の時間がまた固まった。
「あいつは元気だから」
それは、よく俺がたずねてた質問に、カズマが答えてた言葉・・・。