キミが大好きだから〜陽菜へ〜
「最初はファンでした・・・・・・でもharuさんを近くで見てて、どんどん惹かれてしまう自分がいるのに初めは気づかないふりをしてたけど・・・」
そう言ってシオンは顔を上げた。
その頬には涙が流れていて、街頭に照らされキラキラしていた。
「ごめん。俺ダメなんだ・・・」
そう言って引き離そうとするけど、彼女は抱きつく腕に力をこめた。
「知ってます。見てたらわかる。haruさんの中に誰かがいるって」
「昔はね・・・」
そういった俺の言葉にシオンは鋭く言葉を重ねた。
「今も、でしょ?haruさん、時々すごく切なそうな顔して、何かをじっと考えてる・・・」
「・・・・・・・」
「私じゃダメですか?」
少し心細そうな声を出すシオンの顔が・・・・・・・彼女と重なる。