キミが大好きだから〜陽菜へ〜
彼女・・・陽菜はあの時と同じ。
でも・・・きれいになった。
学生時代のなんとなく無邪気な感じが少し抜けて、
それは彼女の社会人としておのずと生まれてくる責任感がきっとそうさせてるんだろう、と想像できた。
「日本に帰ってきて何が一番食べたいですか?」
顔を赤くしながら自分の口から出た言葉にきっと陽菜本人もあせってる。
陽菜、緊張しすぎだって。
ほら、やっちゃった~って唇を軽くかむところ、変わってないよな。
俺は少し笑いながら無難に「和食」と答えてみたけど、
本当は、お前の作ってくれたあの雑炊が食べたいんだ。
そんなこと言えるわけないけどな。