キミが大好きだから〜陽菜へ〜
・・・なんだよ、これ。
取材先に指定されたのは、遊園地。
そう、陽菜と来た、あの遊園地。
貸切にして撮影とインタビューをおこなうらしいけど、
もちろんカズマにそんな思い出があるなんて言ったことはないし、
知ってたら多分、いやきっと奴なら即場所変更させたに違いない。
そのカズマ本人は前の会議が押したことと、車の渋滞で少し遅れるということだった。
なにしてんだよ、あいつ・・・。
「おはようございます!」
彼女は、この前の担当の水島さん、だったっけ。
「よろしくお願いします」
一言だけ言うと、彼女はくしゃっと表情を崩して
「今日カズマさんも来ていただけるという事で・・・本当にありがとうございます」
やっぱりカズマファンはどこにでもいるんだな。
俺はこの前あったカズマを思い出していた。
確かに、前よりまたかっこよくなってたな。
少し冷たい感じがするところがまたいいのかもしれないな。