キミが大好きだから〜陽菜へ〜
視線を外すように窓の外を改めて覗いた。
ああ。
この景色。
昔、彼女と見た。
抱きしめて、キスをして。
大好きだ、って思ったんだ。
2人の初めてのデートらしいデートだったね。
まさか、こんなカタチでまた見れるとは思わなかった。
広がるキラキラとした夜景は窓に映って、きっとこれなら少しくらい涙が目に浮かんでてもきっと誰にもきづかれないと思った。
ぎゅうっと絞られるような胸の苦しさは、
きっと一生消えないのかも、
なんてそのときに思ったんだ。