キミが大好きだから〜陽菜へ〜
「haru、お前どうする?」
パーティーが始まる時間まではもうしばらくあったけど、
中に入って飲み物なんかを飲む気にもなれなくて、俺はこのホテルの中を少しぶらぶらすることにした。
そして見つけたのはホテルの中に作られたチャペル。
少し暗めの部屋の中に入って、椅子にごろんと横になる。
目の前に広がるステンドグラスは薄暗い部屋の中に浮き出てくるようで、
思わず息をのむくらい荘厳に感じた。
目を閉じると、
まぶたいっぱいにキラキラした光の粒が広がってゆく。
これはなんだ?
あぁ。
あの夜見た、あの星空と街の夜景。
初雪の中のツリー。
そういえば、彼女との想い出は、キラキラした光の印象だな。
いつもそこに、まばゆい光があった。