キミが大好きだから〜陽菜へ〜

彼女がゆっくりと振り返り、俺の姿を見て、



信じられない、と言う風に大きく目を見開いた。



そして、立ち上がった彼女の口がゆっくりと動いた。



「ハルト・・・」



周りの音、動き、全てが止まったような気がする。



ハルト?



ウソじゃないよな。



ずっとずっと記憶の中で俺を呼ぶ彼女の声が今実際に音となって俺の耳に入ってくる。



「ハルト」



彼女は涙ぐみながら、少し笑って俺の名前をまた呼んだ。



「陽菜・・・お前、もしかして・・・?」



そんな俺の言葉に、彼女はゆっくりと頷いたんだ。




瞬間、今までの迷いとか色々全部、なにもかもがふっとんで、



俺は彼女に駆け寄り、彼女も俺に駆け寄り



俺たちは強く抱きしめあってた。




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