キミが大好きだから〜陽菜へ〜

陽菜・・・




おかえり。



おかえり・・・。




恥ずかしいけど、涙が止まらないんだ。



陽菜、お前の前だと余計にどんどん情けなくなっていくな、俺。




「陽菜・・・」



彼女の手に握り締められた指輪を手でつまむ。



それは2年の時をこえて、あの時と同じように、雪の光に照らされてキラキラしていた。



自分の本当の持ち主に戻って喜んでいるようにも見える。




「ハルト・・・これ。つけてもいい?」



陽菜が鼻を赤くして涙声で指輪を掴んだ俺の手の上から自分の両手を包みこんだ。



・・・あったかい。



あったかいな、陽菜。



「ん」



チェーンを外しかけた俺の手があることを思い出して止まった。






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