キミが大好きだから〜陽菜へ〜
カズくんとは・・・しばらく普通に話が出来なかったけど、
ある日、急に部屋にカズくんが来たんだ。
・・・・・・・・
ピンポーン
ハルト?今日は仕事で無理って言ってたのに・・・
扉を開けると、意外な人物がそこに立っていた。
「よ!」
「カズくん・・・?」
伺うような私の表情とは対照的に、軽く手を挙げるカズくんの顔は昔からのお兄ちゃんの顔だった。
「陽菜、ちょっといい?」
「え?」
「大丈夫だって。ハルトにはちゃんと言ってある」
「・・・・・・うん」
そうしてカズくんが私を連れ出して向かったのは、
マンションの近くにある、小さな小さな公園。
「ほら、持って」
差し出されたスーパーの袋をわけもわからず受け取った。
がさがさとする感触。
なんだろ?
カズくんは不思議そうな私の様子には気にも留めずに、
ハンカチを広げてベンチに敷いた。
「ここ、座れ」
「カズくん?」
「いいから!」
そうして、私の手から袋を受け取ると中からがさごそと何かを取り出した。
それは・・・・