キミが大好きだから〜陽菜へ〜

ハルトはハルコさんと、なぜか友達だ、って前から聞いてるカメラマンの小畑さんに少し礼をしてから私を見つめた。


「お願いします」



にこっと笑うその笑顔に、



びっくりしてるのに、それとは違う胸の鼓動がドキドキをはじめる。



ハルコさん、知ってたの?今日の取材相手がharuだって。


ハルコさんは、そんな私の視線には気にも留めない様子で、



にっこりと紺野さんにも挨拶をしてから



「早速ですが、インタビューに入らせてもらいます」



って続けるんだ。



haruが雑誌やテレビに出ることはなく、ましてやこんなインタビューなんて再度活動を始めてからは多分なかったことなのに・・・。



ハルトはぼそぼそとハルコさんの質問に答えていく。



恩人の話。

音楽の話。



ハルトが大切そうにパパの思い出を語っていく。


パパ、私また出会えたよ。


ハルトが待っててくれたから。


ハルトがいるなら、私はこの気持ちをずっともってていられるの。



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