キミが大好きだから〜陽菜へ〜
エレベーターに乗るときに記者の方々には遠慮してもらった。



急いで上の階を押す。



早く、早く彼女の元へ戻りたい。




早くharuからハルトに戻りたくて、俺は廊下を歩く。




と、そこにすれちがったのはカズマ。



あいつが手にしてるのは小さなボストンバック。



それは多分彼女のものなんだろう。



今から泣いている彼女のところにいって、陽菜をさっきのようにやさしく抱き寄せるんだろうか。



そう考えるとたまらなくなって、



「カズマ!」



声をかけていた。




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