キミが大好きだから〜陽菜へ〜
俺は急いで部屋に入り、携帯を手に取る。
そして、ダイヤルを押した。
「電源を切っておられるか、電波の…」
くそっ!
陽菜!
頭の隅に再びさっきの光景がよみがえってくる。
もしかして、もう2人は付き合ってる、ってことないよな。
カズマは何も言わなかったし。
でも、もしもそうだとしても、
この瞬間そうなっているとしても、
俺は、自分の気持ちを伝えたい。
・・・
俺はいても立ってもいられなくて、メガネをつけ、帽子を掴んで、
さっき、彼女がいたロビーに向かって、走り出していた。