キミが大好きだから〜陽菜へ〜


紺野は確認のためか、スーツ男を少し横に呼んで何か話し合ってる。


あー、早くおわらねぇかな。



前を見ると、ヒカリが少し疲れたような?がっかりしたような顔になっていた。


でも、俺が見ていたのがわかると、またさっきまでのニコニコ顔に戻る。



「お前、疲れない?」



「え?」



「こういう仕事してるとさ、いろいろあるけど、さっきのお前の表情すごく自然だったぞ。ニコニコしてるだけのやつかな、って思ってたけど、結構いいじゃん。ああいうの」



ヒカリは一瞬驚いた顔をしたけど、今度は少し顔を赤くしてウンとうなづいた。



なんだよ。


見た目よりもかなり素直な奴じゃん。



「とにかく、よろしくな」



差し出した俺の手をぎゅっと握ったヒカリ。



大丈夫。



いい仕事ができるよ。絶対。





< 66 / 412 >

この作品をシェア

pagetop