キミが大好きだから〜陽菜へ〜
紺野は確認のためか、スーツ男を少し横に呼んで何か話し合ってる。
あー、早くおわらねぇかな。
前を見ると、ヒカリが少し疲れたような?がっかりしたような顔になっていた。
でも、俺が見ていたのがわかると、またさっきまでのニコニコ顔に戻る。
「お前、疲れない?」
「え?」
「こういう仕事してるとさ、いろいろあるけど、さっきのお前の表情すごく自然だったぞ。ニコニコしてるだけのやつかな、って思ってたけど、結構いいじゃん。ああいうの」
ヒカリは一瞬驚いた顔をしたけど、今度は少し顔を赤くしてウンとうなづいた。
なんだよ。
見た目よりもかなり素直な奴じゃん。
「とにかく、よろしくな」
差し出した俺の手をぎゅっと握ったヒカリ。
大丈夫。
いい仕事ができるよ。絶対。