キミが大好きだから〜陽菜へ〜
「あっ」
こちらを向いて驚いた顔をしてすぐにあの笑顔になるんだ。
会えなかったときの俺の疲れやストレスやイライラや…
とにかく負の要素が解けていくようなそんな威力をもった笑顔。
やっぱり俺はキミが大好きだ。
それでもちいさな俺のプライドが
平常心を保ったような俺を作り出す。
陽菜に近づいていくと、彼女の目からは涙がこぼれかけていた。
陽菜?
「うれしくて。。。びっくりしたけど嬉しくて。。。」
「お前、仕事中だろ?」
「そうだけど…」
あぁ!たまらないんだけど。
思い切り抱きしめたくなるじゃん。
涙のたまった目で俺を見るな。
たまらず、本棚の影に隠れて唇をあわせた。
「……待ってるから」
「…うん…」
これが恋なのか?
甘くて甘くて気が変になるほど。
苦しくて苦しくて、でも考えずにはいられないほど。