キミが大好きだから〜陽菜へ〜


仕事が終わり、図書館の扉を開けて彼女が出てくる。


陽菜はすぐに俺に気づいてまたあの柔らかな笑顔をこぼすんだ。



ヤベー。


俺は多分それだけで今多分顔が赤くなってる。


そんなこと気づかれたくない俺のちっぽけなプライド。


思わずうつむいてしまった。




「陽菜、元気だった?」

「メールもろくにできなくてごめん」

「でも!俺仕事頑張ったんだぜ!」

「…けど、会えなくてごめん」

「すっげぇ会いたかった…」



……たくさん言いたいことはあったのに、どれから話していいんだろう。



顔を上げた俺に陽菜が何か言おうとした瞬間、



「陽菜〜!」




……誰だよ?
< 70 / 412 >

この作品をシェア

pagetop