キミが大好きだから〜陽菜へ〜
仕事が終わり、図書館の扉を開けて彼女が出てくる。
陽菜はすぐに俺に気づいてまたあの柔らかな笑顔をこぼすんだ。
ヤベー。
俺は多分それだけで今多分顔が赤くなってる。
そんなこと気づかれたくない俺のちっぽけなプライド。
思わずうつむいてしまった。
「陽菜、元気だった?」
「メールもろくにできなくてごめん」
「でも!俺仕事頑張ったんだぜ!」
「…けど、会えなくてごめん」
「すっげぇ会いたかった…」
……たくさん言いたいことはあったのに、どれから話していいんだろう。
顔を上げた俺に陽菜が何か言おうとした瞬間、
「陽菜〜!」
……誰だよ?