キミが大好きだから〜陽菜へ〜
翌朝早く俺はある場所に出かけた。
早くから開いてる花屋で小さな花束を買って。
着いたのは、小高い丘の上にある墓地。
ゆぅさんがいる場所。
今日はゆぅさんの命日でもあるから。
花立てに花束を差し込んでから、手を合わす。
ゆぅさんが亡くなってから最近までこうやってここにくることもなかった。
きっとその事実に向き合えなかったんだ。
「ゆぅさん、俺自信持っても大丈夫かな。アメリカに行ってもやってけるかな?」
夏も終りなのにかすかにセミの声が聞こえる。
「…俺やってみるわ。ゆぅさん、そっちから見ててくれよ」
これが俺の出した答え。
ゆぅさんに教えてもらった音楽。
やっぱりそれが俺の原点だからさ。
一生かけて追い続けて行きたい夢なんだ。
それと…