キミが大好きだから〜陽菜へ〜
俺がそのままベッドに横たわる彼女の姿を見つめているせいか、
舞も彼女の方向へ目をやり、笑顔を曇らす。
「今でも……これでよかったのかな、って。
陽菜にとって本当にこれでいいのかな…って、思うんです」
そう言いながら目を潤ませる舞に、俺は精一杯笑顔をつくりながら、でも彼女から目を離さずに言った。
「…これがきっと一番いい方法だと思う。だから…」
初めて舞のほうを見ると、目をすっかり赤くして、それでも涙を必死にこらえようとしているのがわかった。
「だから……これからも……彼女……陽菜をよろしくな」
舞はウンというように頭を縦に振ってから、
ぱっと顔を上げると、すごい笑顔で。
「私、飲み物買ってきます!」とドアに手をかけて
「あ……カズマさんは今日は夜にならないと来ないそうです」
と続けて言って出て行った。