紺碧の地図
「…行けないの?何で?」
私の質問に、レキは生き生きと答えた。
「禁断の花園、ティナ!女しか入れない国だ」
女しか…入れない?
その言葉を聞いた他のみんなは、一気に落胆した。
「女だらけの国かよー、俺ら入れねぇじゃん」
「じゃあ次の目的地まで、しばらく船生活か」
「食料大丈夫か?調達しねーと」
飛び交うセリフを小耳に挟みながら、私はちらりとゼンを見る。
気難しい表情で、ゼンは何かを考えていた。
「ねぇ、寄らない?」
そう提案したのは、ニーナ。
みんなが一斉にニーナを振り返った。
「あたし、ちょっと興味あるのよね」
その言葉に、レキが「はいはい!」と片手を挙げる。
「俺も行きたい!!」
「あんたは入れないっつってんでしょ、バカレキ」
「うぐっ…」
「女装でもしたら、案外入れちゃうかもねー?」