紺碧の地図
苦笑するゼンを見たレキが、「俺も無口な子になろう」とか呟いてた。
無口なレキ…なんか無理そうな気がする。
「ララ、あたしたちは二人が男だってバレないように、サポートするわよ!」
「うん、わかった」
ウィッグが取れないように注意すれば、大丈夫だよね。
国を一通り調査したら戻ること、目立つ行動はしないことを約束し、私たちは小舟に乗り、ティナへと向かった。
「入国…審査?」
ティナへ足を踏み入れた瞬間、私たちを待っていたのは―――巨大な門。
そこに立っていた二人の女の人たちは、にっこりと笑った。
「はい。ティナへ入国する際は、入国審査を受けていただきます」
「いつ男共が侵入してくるか、わかりませんから」
審査があるなんて予想外だった私たちは、互いに顔を見合わせた。
「審査って…何するんですか?」
私が訊ねると、女の人は口を開いた。