紺碧の地図

「簡単ですよ。私たちが判断するだけです」


「そう…ですか」


少なくとも、私は安心した。


機械とか何かにかけられたら、すぐバレちゃいそうだもん。


「じゃ、ちゃっちゃとおねがいするわ!」


ニーナが素早く片手を挙げると、レキがぎくりと肩を震わせた。


…内心、焦ってるんだろうな…。



まずはニーナが、次に私が審査を受けた。


女の人たちにじろじろと眺められ、落ち着かなかったけど、普通にOKを貰えた。


入国許可を示す為に、審査を通過した人は、小さなお花のブローチを身につけるらしくて、私とニーナはそれを受け取って胸元につけた。


「それじゃ次は、あなたね」


次は、ゼンの番。


さすがゼン、と言いたいくらい、その表情からは焦りひとつ見受けられなかった。


パッと見ただけだったら、クールな美少女だなって思っちゃう。



女の人たちは、じいっとゼンを見つめた。



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