紺碧の地図

◆◆◆


禁断の花園"ティナ"。


言葉の意味は違えど、そこは本当に"花園"だった。



咲き乱れる花々。


その全てが、赤やピンクと、女の子らしい色だった。



建物もまた、可愛らしいデザインで。


女の子だけの国って、こうも極端になるんだーと感心。



もちろん、私とニーナも女の子。


だから、こういう国があるって知ると、何故だかわくわくしてきちゃうの。



…そんな私たちとは対照的に、すっかり気落ちしているのは―――レキ。


さっきから、「あー」とも「うー」ともつかない呻き声を上げては、最後に大きなため息をつく。


「だぁ―――…。マジへこむ…」


「ちょっとレキ、辛気くさい顔しないでよ!」


ハキハキした声でニーナが注意すると、レキは涙目でキッとニーナを睨んだ。


「俺の気持ちが分かんのか!? この悲しい気持ちが!!」


「分かるわけないでしょ!? ってか"俺"とか叫ぶなっ!!」



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