紺碧の地図
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禁断の花園"ティナ"。
言葉の意味は違えど、そこは本当に"花園"だった。
咲き乱れる花々。
その全てが、赤やピンクと、女の子らしい色だった。
建物もまた、可愛らしいデザインで。
女の子だけの国って、こうも極端になるんだーと感心。
もちろん、私とニーナも女の子。
だから、こういう国があるって知ると、何故だかわくわくしてきちゃうの。
…そんな私たちとは対照的に、すっかり気落ちしているのは―――レキ。
さっきから、「あー」とも「うー」ともつかない呻き声を上げては、最後に大きなため息をつく。
「だぁ―――…。マジへこむ…」
「ちょっとレキ、辛気くさい顔しないでよ!」
ハキハキした声でニーナが注意すると、レキは涙目でキッとニーナを睨んだ。
「俺の気持ちが分かんのか!? この悲しい気持ちが!!」
「分かるわけないでしょ!? ってか"俺"とか叫ぶなっ!!」