紺碧の地図
次の瞬間、ものすごい勢いでレキが立ち上がった。
「どこだ!?」
「…へ?何が…」
レキの様子を、ニーナが驚いたように見つめた。
「船なら、外に出てすぐの所にまだあるわよ」
クレアの言葉を聞くや否や、レキは部屋を飛び出した。
その後を追って、俺も立ち上がる。
「え、ちょっ…何なのよー!!」
走り出した俺たちの背中に、ニーナの叫び声が聞こえた。
けど今は、立ち止まっている暇なんかない。
外に出ると、俺たちの今置かれている状況がすぐにわかった。
「…無人島か…」
いや、ニーナとクレアがいるから無人島じゃないけど。
それでも、ここはそう呼ぶには十分な小さな何もない島だった。
「ゼン!!」
レキの声を頼りに、俺はその姿をはっきりと映すことが出来た。
「―――生きてた…」
Queen号の、その姿を。
レキの近くまで走り、船を見上げた。
不意に、胸の奥が熱くなる。