紺碧の地図

…ここは、ジークの家。

何で私はここにいるんだっけ?


カップから伝わる温かさとは別の温もり。


視線を落とした瞬間、ジークの言葉の意味を理解した。


「……っ!みんなは!?」


突然顔を上げた私に、ジークは瞳を戸惑わせた。


「みんなはっ…、みんなはどこ!?」


「ちょっ、ララ!落ち着けって!」


すぐに立ち上がろうとした私を、ジークが止めた。


そんなジークに、私は訴えるように視線を送る。


…ゼンの上着を、しっかりと握りしめながら。


「安心しろよ。部屋の外にいるから」


優しく笑ったジークに、身体中の力が緩む。


「よかった…」


最後に見た、あの冷たい笑みが…頭から離れない。


もしみんなに何かあったら、私はどうすればいいのかわからないの。


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