紺碧の地図
ジークに促されるように、私はゆっくりと立ち上がった。
部屋の外へ出ると、急に体が温かいものに包まれる。
「~ララ!よかった!」
「…ニーナ?」
ニーナが突然抱きついてきたことで、少しバランスを崩しながらも、私は体勢を整える。
すぐに、その後ろにいたレキが目に入った。
「ララちゃん…」
「…レキ」
「俺も抱きついていい?」
レキの真顔から発せられた言葉を聞いて、ニーナが勢いよく私から離れた。
「ふざっけんじゃないわよこの変態!!」
「はぁ!? 俺だってララちゃんが心配で心配でっ、」
「レキ!ニーナ!」
いつものような言い争いを止めた私の声に、二人は口をつぐんだ。
二人の視線が向けられる中、私が言える言葉はひとつだけ。
「…ありがとう」
心配してくれて…ありがとう。