紺碧の地図
ほんの僅かな時間が、永遠に感じられる程だった。
身体をゆっくりと離すと、はにかむようにララは笑った。
「力を使ってきたんだけど…途中でコントロール失っちゃって」
この笑顔も。
「何とかぶつかる寸前に止めたと思ったら、風圧で上に飛ばされちゃった」
愛しい仕草も。
「私やっぱり、ゼンと、みんなと一緒に旅を続けたい」
その眼差しも、全部。
「…ゼン?」
全部。
「―――――ララ、愛してる」
抑えられなくなった気持ちを、言葉にした。
ララはきょとんとして俺を見てから、
「~~~~~っ!?」
火が出るんじゃないかってくらい、顔を真っ赤にした。
そんなララが愛しくて、俺は笑う。
「…お帰り、ララ」
「たっ、たた…ただいまっ!」
舌が縺れながらも、ララはそう答えた。
照れながら、満面の笑みを浮かべて。
―――太陽が、ララを運んできてくれたんだ。