紺碧の地図
だんだんと小さくなっていく私の言葉に、レキは一言、
「認めようよ」
と苦笑しながら言った。
「~っ、レキの意地悪!」
「俺!? ララちゃんまで俺を酷い扱いにすんの!?」
方向音痴じゃ、ないもん。
街が広くて、自分がどこにいるのかわからないだけなんだからっ。
眉間にしわを寄せる私に、困惑の表情を見せたあと、レキはすぐに笑った。
突然笑いだしたレキに驚いて、私は目を見張る。
「…レキ?」
「…ははっ、ごめん。元気出たかなーって」
………元気?
あ…もしかして、さっきの私の態度が、おかしかったからかな。
「ごめんね」
心配をかけてしまったことに対して謝ると、レキはその瞳を優しく細めた。
「何でララちゃんが謝るの?俺が勝手に心配したんだからさ」
「え?でも…」
心配…かけるのって、よくないよね?