ヤンデレ彼氏に監禁されて
訳分からずの顔をしてれば、彼まで首を傾げそうな顔になっている


「違ったか……。てっきり、どこかに行こうとして、間違って玄関に来たのかと思ったんだけど」



「…………あ、はい!それです」


何言ってんだと思ったが、すぐに意味を理解し、頷いた


かなり怪しい理由だけど、他に思い付かない為に、それで通した


「水、飲もうと台所に……。間違って、こっちに」


事実なら、重度の夢遊病だろうけど、構ってられなかった


身振り手振りで必死に、そんなことを言えば


「また、可愛らしいことするなぁ、彩芭は。――驚かして、ごめんね。ほら、立てる?」


信じやすい彼は、簡単に騙された


倒れた私に手を差し伸べ、立たせてくれる優しさまで変わりない


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