ヤンデレ彼氏に監禁されて
電話
それしかないと思った
思い浮かぶは、彼のケータイ
誰かからの着信だ
「クルキさん……電話……」
私の鎖骨を甘噛みする彼に言った
いい、というぶっきらぼうな答えを聞くも
納得出来ることではない
機械化した頭――いや、夢心地にもあった意識が、一気に戻された
興醒め
そのせいか、彼の行いにも浸れなかった
電話、と何度も言った
そうして押しのければ、彼の悲しそうな顔が目に入る
「嫌、か……」
中途半端だった為か、もっとすがりたいという彼
そんな彼から、目線を外した
「…………。分かった」
離れられた
私が嫌がっていると、あの動作から察したらしい