ヤンデレ彼氏に監禁されて
その隣には、年配刑事に付き添うような若い新人(仮定)刑事


そちらは会釈程度の挨拶をしてきた


普通、自分の住居に、警察が来るなんて『きゃー、何があったのかしら』とか、慌てふためくのが一般だけど


今の私の状態は違った


手品の種明かしをされた後、その手品をやられたような興醒め感


驚愕は、ついさっき使い果たしたところだ


だから、何もかもをきちんと理解出来る


「少し、二、三質問をしたい。お時間、宜しいですね?」


「はい……」


この刑事さんが、言う質問も分かる


彼らが私を訪れたのは、当たり前


「昨晩、脱獄が発生しました。その中の一人。栂句琉希(とが・くるき)について、お話を聞きたい」


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