小さな世界
城の入口の門番は 礼儀正しく、きちんと立っていた。
雨にもかかわらず 城を見張っていた。
姫は 城にもどり、顔を洗い、ぬれた服を きがえた。
"霧で見えなかったあの道の先・・・
むこうは どこに続くのだろう・・・"
漠然と考えていた。
しかし、久しぶりの外の空気や、広がる世界や海を見て、体の羽を広げられたような・・・・
そんな 気がしていた。
塔の かなり高い位置にあるこの部屋。
下の階は ほとんど通路と 使われない部屋があった。
ここは 歩くことが 許可された空間であった。
着替えたあと、下の階を歩いていたら・・・・
どこからか、ヒソヒソ声がした。
たぶん 召し使いの部屋から・・・
「・・・・なんだか、大変なことになってる・・・・らしいよ。ここも、どうなるのか・・・」
「・・・かくまってるのがバレたら、この国だってどうなるか・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
足をひきずるように、部屋にもどった姫であった。
ベッドにもぐり、ふとんをかぶった。
ぬれた目をかくすために・・・
食事を食べずに、姫は眠りについた。
部屋から 出てこなかった。
晴れた心に 突然、黒い雨が吹き付けてきたのだった。
雨にもかかわらず 城を見張っていた。
姫は 城にもどり、顔を洗い、ぬれた服を きがえた。
"霧で見えなかったあの道の先・・・
むこうは どこに続くのだろう・・・"
漠然と考えていた。
しかし、久しぶりの外の空気や、広がる世界や海を見て、体の羽を広げられたような・・・・
そんな 気がしていた。
塔の かなり高い位置にあるこの部屋。
下の階は ほとんど通路と 使われない部屋があった。
ここは 歩くことが 許可された空間であった。
着替えたあと、下の階を歩いていたら・・・・
どこからか、ヒソヒソ声がした。
たぶん 召し使いの部屋から・・・
「・・・・なんだか、大変なことになってる・・・・らしいよ。ここも、どうなるのか・・・」
「・・・かくまってるのがバレたら、この国だってどうなるか・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
足をひきずるように、部屋にもどった姫であった。
ベッドにもぐり、ふとんをかぶった。
ぬれた目をかくすために・・・
食事を食べずに、姫は眠りについた。
部屋から 出てこなかった。
晴れた心に 突然、黒い雨が吹き付けてきたのだった。