小さな世界
私は、そんな世界があることも 知らず、毎日 美しいものをみて 暮らしていた。


こころは あふれるくらい 情緒豊かで、幸せでした。



音楽を聞いたり、演奏したり、絵を書いたりしていたのです。



私の父と母は、お国の お仕事が忙しいため、お付きの人が たくさんいました。


同じ年から 母位の年の方もいて、みなやさしく親切でした。


人間とは みなそういうものだと 思っていた頃でした。


まだ私は、もめごとやけんかを みたことがなかった時でした。


今日も、お勉強時間前にお気に入りの庭園にきました。


ここで、私はオリジナルな詩を作っていました。

いくらでもあふれる想いは 言葉になって出てきたのです。


昨日は、メロディーも浮かび つい歌っていたのです。


気付くと、まわりに小鳥たちが 集まってきていて・・


私は、一緒に 歌ってくれてるみたいに感じ、嬉しく感じていたのです。


色とりどりの花が 咲き乱れる美しい庭園は、よく手入れが行き届いていました。


白いお城によく映える緑と花の庭園。


中央には、水をためた 噴水がありました。


水の噴き上げる音、流れる音・・


この平和な国に、よく似合っていました。
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