小さな世界
「 おはようございます。姫様。訳あって、私がついてこの国にお連れいたしました。


窮屈だとお思いになるかと存じますが、しばし、こちらで過ごしていただくことになります。


私が、姫様のおつきを致します。


なんなりと申し付けください。」



赤の国の姫は、なぜ自分が この国に連れてこられたか 聞きたかった。


そして、赤の国は今、どうなっているのか。

お父様お母様の無事も心配だった。


それに、なぜ服は 青いのか・・・・・



着飾っていないこの姿・・・・・


シンプルなドレス・・・・


ペチコートが まるでなっていない。


でも、意外に動きやすく軽いので 驚いていた。


窓から 風がふいてきて、姫の髪をゆらす。


金色の艶のある美しい髪、瞳はブルー。


はだは 透き通る白さ。

気品ある顔立ちは、一目で 身分をはかりしるものであった。


おつきのものは、朝食を運んできた。


なぜに、朝食を部屋で・・・・

召し変えもせず・・・・・



姫は自分にふりかかる不吉な影を 感じはじめた。


わたくしは、ここに いつまで いるのでしょう・・・・


大好きな国・・・・


帰りたい・・・・・


ひとみがうるんでいた。
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