Right Cross
それを聞いて、アイルはふっと笑う
「…何がおかしいんですか。」
「いや、俺のライバルになる奴が半端な気持ちじゃなくて良かったよ。…それを確かめたかっただけ♪」
ごめんね☆と笑うアイルに、ただため息をつくしかないロイドだった
ライバルか……
アイル陛下は本当にアヤが好きなんだろう
だけど。
だてに同じ時間一緒に過ごしてるわけじゃない。
アヤのいろんなところを見てきたつもりだ。
だから
「俺、負けませんよ。」
そう言ってやった。
「望むところだよ。」
部屋からは、かすかに笑い声が聞こえていた
二人は思った
(…いいライバルになりそうだ。)―と。
だが、二人は分かっていなかった
本当のライバルは
別にいることに。
それが、自分達を苦しめることになることも。