Right Cross



「……動きが甘いんじゃない?騎士さん。」



汗を流すロイドに対し、アースは余裕の表情で戦っていた




「…っ魔術使う奴が言うんじゃねぇよ!」




ロイドもすかさず反撃するが、あっけなく交される





しゅっ!と姿を消したかと思うと、次の瞬間にはアースの剣の先が喉元に当てられていた




「ロイド!」



シェイルが助けに行こうとするが、他の敵に囲まれ動けない





アースはふっと笑い剣を高く振りかざす




「死ね、邪魔者。」





ロイドが目を瞑った瞬間――――


カキーン!!と金属音が響くと同時にロイドの体が甘い香りに包まれた






「…あたしの騎士に手を出さないで。」





アースの剣を、アヤが止めていた




「アヤっ……!」





ロイドと共に後ろへ飛び距離をとり、剣を構える





それを見ていたアースは、にやりと笑う





「ありゃー。もう解放しちゃったんだね、その力。…ちょっと拝見させてもらうよ。」





そう言うとだんっ!と高く飛び上がり剣を振り下ろす



それを軽く交し、後ろに飛ぶ




「…へぇ。なかなか。…でも俺が見たいのは、それじゃない。」




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